知れば知るほど奥の深い、コーヒーの世界。一口にコーヒーと言っても、産地や焙煎方法、挽き方などによって風味や味が異なります。
実際にコーヒー豆を購入するとき、さまざまな産地や名前を目にして、「自分の好みに合うものはどれか」「職場や来客用にはどれを選べばよいか」と迷う人も多いのではないでしょうか。
本記事では、コーヒーの種類を見分けるポイントや、産地・焙煎・挽き方などによる味わいの違いを解説します。
あわせて、好みの味や用途別におすすめのコーヒーも紹介するため、自宅用はもちろん、社内用や来客用のコーヒーを選ぶ際にも参考にしてください。
三大原種の違いは、味の傾向や流通量、使われやすい商品を比較すると自分に合ったものをやすくなります。
| 原種 | 味・香りの傾向 | 流通量・主な用途 | 選ぶときの目安 |
|---|---|---|---|
| アラビカ種 | 香りが豊かで、酸味・甘み・コクのバランスを楽しみやすい | 流通量が多く、レギュラーコーヒーやドリップコーヒーなどで広く使われる | 味や香りを重視して選びたい人に向いている |
| カネフォラ種(ロブスタ種) | 苦みが強く、香ばしさや力強いコクを感じやすい | インスタントコーヒー、缶コーヒー、アイスコーヒーなどに使われることが多い | 苦みやコクを重視したい人、ミルクを入れて飲みたい人に向いている |
| リベリカ種 | 独特の香りや風味があり、一般的な流通量は少ない | 日本では見かける機会が少なく、限られた地域で栽培・消費される | 希少性のあるコーヒーに興味がある人向け |
普段購入するコーヒーでは、アラビカ種やカネフォラ種(ロブスタ種)が使われている商品を目にする機会が多いでしょう。香りやバランスを重視するならアラビカ種、苦みやコクを重視するならカネフォラ種(ロブスタ種)というように、大まかな味の傾向から選ぶと判断しやすくなります。
コーヒーは豆の原種だけでなく、産地・焙煎方法・挽き方・淹れ方・商品形態など複数の軸で分けられるのが特徴。どの軸で見るかによって味の傾向だけでなく、準備の手間や使いやすさも変わります。
ここでは、一般的にコーヒーを選ぶ際に確認される分類方法をみていきましょう。
コーヒーの銘柄として、キリマンジャロやブルーマウンテンなどの名前を聞いたことがあるでしょう。これらは産地や銘柄に由来する呼び方です。
同じコーヒーでも、産地によって酸味・苦味・コク・香りなどの傾向は異なります。たとえば、すっきりした酸味を楽しみたい場合はアフリカ系、苦みやコクを重視する場合はアジア系、バランスのよさを求める場合は中南米系が候補です。
産地ごとの詳しい特徴は後述の「コーヒーの産地別特徴一覧表」で整理していますので、ここでは産地もコーヒー選びの軸の一つであることをおさえておきましょう。
焙煎とは、生のコーヒー豆に熱を加えて煎る工程のことです。焙煎前の生豆のままでは、コーヒーらしい味や香りがありません。
豆の成分に熱を加え化学変化を起こすことで、コーヒー独特の味や香りが生まれます。そのため、同じ銘柄のコーヒーであっても、焙煎の度合いによって、コーヒーの苦みや酸味に違いが出るのです。
焙煎方法は大まかに分類すると、浅煎り・中煎り・深煎り・極深煎りの4種類です。さらに細かく8種類まで分類した表現方法が用いられることもあります。
【コーヒー豆の焙煎方法と焙煎時間・風味の違い】
| 4種類の焙煎方法 | 8段階の焙煎方法 | 焙煎時間 | 風味 |
|---|---|---|---|
| 浅煎り | ライト | 短
|
酸味
|
| シナモン | |||
| 中煎り | ミディアム | ||
| ハイ | |||
| 深煎り | シティ | ||
| フルシティ | |||
| 極深煎り | フレンチ | ||
| イタリアン |
浅煎りは色が薄めで、豆のフルーティさを残せるのが特徴の一つです。逆に、長い時間をかけて煎った深煎りは、豆の色が黒に近くなり、苦みやコクが増します。
コーヒーの淹れ方に合わせて、豆の挽き方を変えるとよりコーヒーの成分をうまく抽出できます。なぜなら、抽出器具によって、コーヒーの粉とお湯の接し方や時間が違うからです。
器具と挽き方が合っていないと、豆の成分がうまく抽出されず、本来の味を再現しにくくなります。豆の挽き方は、一般的に以下の5段階です。
【コーヒー豆の挽き方と適した抽出方法】
| 挽き方 | 粉の状態 | 適した抽出方法 |
|---|---|---|
| 極細挽き | パウダー状の粉 | エスプレッソ |
| 細挽き | 上白糖とグラニュー糖の中間程度の粒感 | ウォータードリップ |
| 中細挽き | グラニュー糖程度の粒感 | ペーパードリップ・コーヒーメーカー |
| 中挽き | グラニュー糖とザラメの中間程度の粒感 | フレンチプレス・サイフォン・ネルドリップ |
| 粗挽き | ザラメのような大きめの粒 | パーコレーター・金属フィルターによるドリップ |
ペーパードリップやコーヒーメーカーで使うなら、中細挽きを基準に考えましょう。
フレンチプレスや金属フィルターで淹れる場合は、細かすぎる粉を使うと雑味が出やすいため、中挽きから粗挽きが向いています。
加えて購入時には豆か粉かのようなタイプ、粉の場合はどの抽出方法に合う挽き方かなどを確認すると失敗しにくくなるでしょう。
淹れ方によって、味だけでなく準備の手間や片付けやすさも変わります。自宅で味にこだわりたい場合はペーパードリップやフレンチプレス、職場で手軽に飲みたい場合はドリップバッグやインスタントコーヒー、複数人で飲む場合はコーヒーメーカーなどが候補です。
コーヒーの淹れ方は、主に以下の7種類です。
ネルドリップとは、ペーパードリップと同じ淹れ方ですが、紙ではなくネルと呼ばれる布製のフィルターを使用する淹れ方です。紙のフィルターに比べて目が粗いため、コーヒーの成分が多く抽出されます。
サイフォンは、喫茶店などによくあるコーヒーの抽出機器です。視覚的にコーヒーが出来上がるまでの様子を楽しめるため人気があります。
フレンチプレスは紅茶を淹れる道具として認知されている傾向にありますが、もともとはコーヒーを淹れるために開発された道具です。掃除の手間が少なく、簡単にコーヒーを淹れられます。
キャンプや登山など、アウトドアでコーヒーを楽しむ方法としては、パーコレーターがおすすめです。本体はやかんのような形状で、直火にかけてコーヒーを抽出します。
どの淹れ方にも共通していえるのが、淹れ方に適した豆の挽き方を選択するということです。「挽き方の種類」でも述べたように、抽出方法に適した豆の挽き具合があります。
豆本来の美味しさを引き立てるためには、挽き方と淹れ方が合っていることが重要です。
たくさんの種類があるカフェメニューを前に、どれを頼んだらよいか迷ってしまったことがある人も多いでしょう。
カフェメニューを大まかに分類すると、ベースがエスプレッソなのかドリップコーヒーなのかという違いがあります。
【ベース別カフェメニュー一覧】
| ベース | メニュー名 | 特徴 |
|---|---|---|
| エスプレッソ | エスプレッソ | 高い圧力での抽出により、コーヒーの味が濃厚。 |
| マキアート | エスプレッソに泡立てたミルクを加えたもの。エスプレッソの苦みがミルクによってまろやかに。 | |
| カプチーノ | エスプレッソに温めたミルクとフォームミルクを加えたもの。 | |
| カフェラテ | カプチーノよりフォームミルクが少なく、スチームミルクが多い。苦みが少なくまろやかな味わい。 | |
| フラットホワイト | エスプレッソにスチームミルクを加えたもの。 | |
| アメリカーノ | エスプレッソをお湯で薄めたコーヒー。 | |
| カフェモカ | エスプレッソに、チョコレートシロップ・スチームミルク・ホイップクリームなどを加えた、スイーツのようなコーヒー。 | |
| ドリップコーヒー | アメリカンコーヒー | 浅煎りの豆で淹れた、酸味がありあっさりした味わいのコーヒー。 |
| ブレンドコーヒー | 2種類以上のコーヒー豆を混ぜて作るコーヒー。豆の個性をバランスよく楽しめる。 | |
| カフェオレ | ドリップコーヒーとミルクを混ぜ合わせたもの。カフェラテよりコーヒーの苦みが抑えやすい。 | |
| ウィンナコーヒー | ドリップコーヒーの上にホイップクリームをのせたコーヒー。「ウィーン風のコーヒー」という意味。 |
エスプレッソをベースにしたカフェメニューは、濃度の濃いコーヒーの味や香りを残しつつ、ミルクやお湯を加えてマイルドな味わいに仕上げられているのが特徴。
一方で苦味やコクをしっかり感じたい人は、エスプレッソ系のメニューを選択するとよいでしょう。
コーヒーの苦さが苦手な人や、すっきりとした飲み口を好む人には、ドリップコーヒーをベースにしたメニューが向いています。
そのほかミルク感がほしい場合はカフェラテやカフェオレ、甘さやデザート感を楽しみたいならカフェモカやウィンナコーヒーなどがおすすめ。好みに合わせて選ぶことで、自分に合うコーヒーを見つけやすくなるでしょう。
ここでは、一般的にコーヒーの種類として分類に用いられる「産地」別の特徴を一覧表にしました。
産地によって、苦みやコク、香りなどに違いがあるので、自分好みのコーヒーはどの産地か確認してください。
【コーヒーの産地別特徴一覧表】
| 銘柄 | 生産地 | 特徴 |
|---|---|---|
| コナ | ハワイ | 自然な甘さ・深いコク・フルーティな味わいでバランスの優れたコーヒー。 |
| キリマンジャロ | タンザニア | 強い酸味とコク深さがあり「野性味あふれる味」と表現されることもある。 |
| ブルーマウンテン | ジャマイカ | 「コーヒーの王様」とも呼ばれる。
滑らかな喉越しと芳醇な香り、バランスの良い味わいが特徴。 |
| モカ | イエメン・エチオピア | フルーティさと甘みが感じられ、コクもある。 |
| ブラジル | ブラジル | 酸味と苦みのバランスがよく、ブレンドコーヒーのベースとして使用されることも多い。 |
| グアテマラ | グアテマラ | 果物のような酸味と甘い香りがあり、コクの深さも感じられる。 |
| コロンビア | コロンビア | 自然な甘さとコク深さ、ほどよい酸味もある、バランスの良いコーヒー。 |
| マンデリン | インドネシア | 苦みとコクがはっきりしており、酸味は抑えめ。ハーブのような上品な風味がある。 |
産地も、コーヒーの味わいを知るため目安となるもの。酸味を楽しみたい場合はキリマンジャロやモカ、苦味やコクを重視ならマンデリン、バランスのよさを求めるのであればブラジルやコロンビアなどが候補です。
ただし、実際の味わいは産地だけでなく、焙煎度合いやブレンド内容によっても変わります。職場や来客用として選ぶ場合は、好みが分かれにくいブレンドコーヒーなどを選びましょう。
自分用に選ぶ場合は「酸味があるもの」「苦味が強いもの」など、好みを優先するのがおすすめです。
ここからは、好みの味や用途別におすすめのコーヒーを紹介します。コーヒーを選ぶ際は味の好みだけでなく、自分用や来客用など、シーンを考慮することも大切です。
消費量が多いときは、コストパフォーマンスもチェックしましょう。
苦めでコクがあるコーヒーが好みの人は、アジア地域産のロブスタ種の豆がおすすめです。特にインドネシアやベトナム産のコーヒー豆は、深いコクと苦みが感じられます。
また、煎り方は深煎りにすると、苦みが少ないコーヒー豆でもビターな味わいを付与できます。
【苦めでコクがあるおすすめコーヒー】
| キーコーヒー KEY D+スペシャルブレンド深煎り豆 | キーコーヒー グランドテイスト ドリップ コク深いリッチ | 味の素AGF ブレンディ インスタント瓶 インスタントコーヒー |
|---|---|---|
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| キーコーヒーを代表するスペシャルブレンドを深煎りしたことで、より深いコクと穏やかな苦みが長く持続するのが特徴。 | ブラジルやベトナム産のコーヒー豆を使用。ミルクや砂糖にもよく合う深いコクが特徴的なコーヒー。 | ブラジルやラオス産の豆を使用した、まろやかで豊かなコクと苦みが特徴のコーヒー。カフェオレにもピッタリな商品。 |
エチオピアやタンザニアなどアフリカ寄りのコーヒー豆は、酸味がありすっきりとした味わいのコーヒーが楽しめます。銘柄だと、キリマンジャロやブルーマウンテンなどがおすすめです。
また、焙煎度合でも酸味を調節できます。浅煎りになればなるほど、酸味が強くフルーティな味わいになります。
【酸味とすっきりした味わいでおすすめなコーヒー】
| キーコーヒー KEY D+キリマンジャロブレンド豆 | 味の素AGF ちょっと贅沢な珈琲店 キリマンジャロブレンド レギュラーコーヒー粉 | キーコーヒー KEY DOORS+ ドリップ オン モカブレンド |
|---|---|---|
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| タンザニアやコロンビア産のコーヒー豆を使用。上品な酸味と濃厚なコクを楽しめるコーヒー。 | すっきりとした味わいのキリマンジャロを採用。爽やかな香りもおすすめポイントの一つ。 | エチオピア産のコーヒー豆を使用し、甘い香りと上品な酸味を楽しめる。蒸らしの工程を自動的にできる特殊フィルターを採用。 |
酸味と苦みのバランスがよく、マイルドな味わいが好みの人は、コーヒー豆の産地は南米寄りがおすすめです。たとえば、グアテマラやブラジルなどの豆は味のクセが少なく飲みやすい傾向にあります。
焙煎方法も、基準となる中煎りが良いです。バランスがとれたコーヒー豆は、自分の好みがまだ分からないという人にも向いているでしょう。
【バランスのとれた味わいでおすすめなコーヒー】
| UCC ゴールドスペシャル 炒り豆 リッチB レギュラーコーヒー 豆 | ネスレ日本 スターバックスハウスブレンド レギュラーコーヒー 粉 | 味の素AGF ちょっと贅沢な珈琲店ドリップ スペシャルB | ネスレ日本 ネスカフェ ゴールドブレンド |
|---|---|---|---|
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| ブラジルとベトナム産のコーヒーをバランスよくブレンドした商品。万人受けする本格コーヒー。 | ラテンアメリカ産のコーヒー豆をミディアムローストした、トフィーのような香ばしさと甘みを兼ね備えたコーヒー。 | ブラジル産の最上級グレードの豆を贅沢に使用。深いコクとすっきりとした後味が特徴のコーヒー。 | 酸味を抑えたすっきりとした味わいを実現。フリーズドライ製法で、風味と香りを持続させたインスタントコーヒー。 |
いろいろな味を飲み比べて自分好みのコーヒーを探したいという人は、バラエティパックで試すのがおすすめです。できれば、苦みやコクがあるタイプと酸味・フルーティさがあるタイプなど、両極のコーヒーが試せるような商品がよいでしょう。
また、さまざまな味が揃っているバラエティタイプは、複数人で飲むシチュエーションにも便利です。好みが違っても、それぞれ美味しいと思えるコーヒーを楽しめます。
【いろいろな味を飲み比べたい人におすすめなコーヒー】
| 片岡物産 モンカフェ バラエティセブン ドリップコーヒー | キーコーヒー ドリップオン バラエティパック ドリップコーヒー | 味の素AGF ブラックインボックス 焙煎アソート スティックコーヒー |
|---|---|---|
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| コロンビア・ブラジル・モカ・マンデリン・グアテマラなどのさまざまな銘柄のコーヒーが試せる商品。 | コーヒーのフルーティな酸味を感じられるものから、軽やかな苦みとスモーキーさを味わえるものまで、さまざまな味わいを楽しめる。 | 浅煎りから深煎りまで焙煎度の異なる4種類を味わえる商品。スティックタイプなので、サッとブレイクタイムを楽しみたいときに最適。 |
コーヒーの種類や選び方に関して、よくある質問をまとめました。初心者が選ぶ際のポイントや、職場で使いやすいコーヒーの種類も解説するため、購入前に迷っている人はぜひ参考にしてください。
焙煎方法が深煎り以上、もしくはインドネシア産やベトナム産のコーヒー豆を使用している場合、コーヒーは苦くなります。
苦味の原因のひとつは、クロロゲン酸と呼ばれる成分です。クロロゲン酸は、じっくり熱が加わると苦味成分に変わるという特徴があります。
さらに、深煎り以上になると「焦げ」からくる苦味を感じるようになります。逆に酸味を感じる成分は加熱により分解されていくので、焙煎度が高くなればなるほど、苦味は強く酸味は弱いコーヒーを味わうことが可能です。
また、コーヒー豆は産地によって、風味や香りが違います。インドネシアやベトナムなど、アジア地域産のコーヒー豆は、強い苦味とコク深さを楽しめる豆として有名です。
美味しいコーヒーを淹れるためのポイントの一つは、淹れ方に応じて適した豆の挽き方を選択するということです。
ここでは、一般家庭でよく用いられるペーパードリップでの美味しい淹れ方をご紹介します。ペーパードリップに適したコーヒー豆の挽き方は、中細挽きです。
まずは、以下のものを用意しましょう。
以下の手順を守ると美味しいコーヒーが淹れられます。
手順5では、フィルター内のお湯が下がってきたタイミングで次のお湯を注ぐような要領でドリップするのがおすすめです。
本記事では、コーヒーの種類と好み別のおすすめコーヒーについてご紹介しました。ポイントは以下の3つです。
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