紅茶にはたくさんの種類があり、ダージリンやアッサムなど名前は知っているけどあまりよくわかっていない人も少なくありません。
紅茶は種類によって香りや味わいが異なり、飲み方によってはいろいろなバリエーションが楽しめるのも紅茶の魅力のひとつでしょう。
種類の違いや相性の良い飲み方を知っていれば、これまでよりもさらに紅茶を楽しむことができます。
本記事では紅茶の種類や銘柄・等級などから、美味しい飲み方とおすすめ商品をまとめて紹介します。単なる飲み物としてだけでなく、産地特有の香りや味を知りつつ紅茶の魅力を存分に楽しんでみましょう。
なお、カウネットで購入できるおすすめの紅茶は以下の記事で詳しく解説しています。
紅茶にはいろいろな種類がありますが、定番は世界三大紅茶と呼ばれるダージリン・ウバ・キーモン(キーマン・キームン)とアッサムです。
それぞれの特徴やおすすめの飲み方などをまとめました。
【紅茶の種類と特徴】
紅茶の種類 | 味わい | 風味 | 色味 | おすすめの飲み方 |
---|---|---|---|---|
ダージリン | 芳醇な味わい、爽やかな渋み | フローラルやフルーティーさを感じる香り | 春摘み:薄い透明感のある黄色 夏摘み:淡いオレンジ 秋摘み:濃いめのオレンジ |
ストレートティー |
ウバ | 爽やかで甘みのある味わい、キレのある強い渋み | 花やメントール系で爽やかな甘さのある刺激的な香り | 明るい真紅色 | ストレートティー、ミルクティー、水出しアイスティー |
キーモン | まろやかで強い甘み、渋みは少ない | 蘭やバラのような香り、ややスモーキーな風味 | 鮮やかな赤 | ストレートティー |
アッサム | 蜜のような強い甘みとコクで濃厚な味わい、深い渋み | 基本的に芳醇な香り 春摘み:甘く爽やかな香り 夏摘み:スモーキーさを感じる香り |
赤みを帯びたオレンジ | ミルクティー |
ダージリンは世界三大紅茶のひとつで、インド北東部のダージリン地方が産地となっています。
紅茶のシャンパンと言われるほどの芳醇な味わいと豊かな香りで高級感があり、収穫時期によって味・香り・コクに違いがあるのが特徴です。
特に5-6月収穫のセカンドフラッシュ(二番摘み)の茶葉は、1年のなかでも最高級品でダージリン特有の香りが堪能できます。
色味は薄いものの、フローラルかつフルーティーな香りを感じることができる紅茶です。渋みが少ないので飲み口が軽やか、ストレートティーで楽しむと紅茶本来の味わいが楽しめるでしょう。
【ダージリンの特徴】
産地 | インド北東部、ダージリン地方 |
---|---|
味わい | 芳醇な味わいと爽やかな渋み |
風味 | フローラルかつフルーティー感がある豊かな香り |
色味 | 春摘みは淡いオレンジ、夏と秋摘みは真紅のようなオレンジ |
おすすめの飲み方 | ストレートティー |
ウバはスリランカ南東部のウバ高原で収穫される紅茶です。ウバ高原は昼夜の気温差が激しく霧の発生しやすい地域で、この気候が花やメントール系のような独特の香りを生み出しています。
甘く爽やかでマイルドな風味はウバフレーバーと呼ばれ、程よい渋みがあるので特有の風味を楽しむならストレートがおすすめです。
爽やかで渋みのあるウバはミルクティーにしてもその風味や味わいを損ねることがなく、水出しでアイスティーにすれば渋みを抑えた甘みを楽しむことができます。
【ウバの特徴】
産地 | スリランカ南東部、ウバ高原 |
---|---|
味わい | 爽やかで甘みがある、キレのある強い渋み |
風味 | 花やメントールのような爽やかな香り |
色味 | 明るい真紅色 |
おすすめの飲み方 | ストレートティー、ミルクティー、水出しアイスティー |
世界三大紅茶の最後は中国産のキーモンです。キーモンの他に、キーマン・キームンと呼ばれることもあります。
中国の安徽省(あんきしょう)原産で、中国十大銘茶のひとつにも分類されています。
蘭やバラのような香りとスモーキーな風味が特徴で、渋みが控えめで甘みがある飲みやすい紅茶です。収穫時期が6-9月で収穫量が少なく、特に8月に収穫される茶葉は最高級品であまり市場にほとんど出回りません。
芳醇な香りとほのかな甘味はストレートティーで楽しむのがおすすめで、ジャスミンやバラフレーバーとブレンドすればより一層花の香りを楽しめます。
中国産の紅茶ですがイギリスでの人気も高く、イギリス王室では女王の誕生日を祝う紅茶としても有名です。
【キーモンの特徴】
産地 | 中国、安徽省(あんきしょう) |
---|---|
味わい | 強い甘み、控えめな渋み |
風味 | 蘭やバラの香り、独特なスモーキーフレーバー |
色味 | 赤みを帯びたオレンジ |
おすすめの飲み方 | ミルクティー |
アッサムは世界三大紅茶に含まれないものの、定番紅茶のひとつで、インド北東部のアッサム平原で生産されています。
強い甘みとコクが濃厚で力強い風味を生み出し、深い渋みが特徴です。
収穫時期は3-11月と長めで、6-7月に収穫されるセカンドフラッシュ(二番摘み)の茶葉はアッサムの風味とコクがさらに強くなっています。
香りと甘みが強く、濃厚な味わいのアッサムは、特有の深い渋みも相まってミルクティーで楽しむのがおすすめです。アイス・ホットのどちらとも相性がよく、1年中楽しめるでしょう。
【アッサムの特徴】
産地 | インド北東部、アッサム平原 |
---|---|
味わい | 強い甘みと深い渋み |
風味 | 芳醇で甘い香り |
色味 | 赤みを帯びたオレンジ |
おすすめの飲み方 | ミルクティー |
フレーバーティーは花や果物、キャラメル、スパイスなどいろいろな香りが楽しめる紅茶です。乾燥させた果実や果物の皮、フラワーチップなどを茶葉に混ぜたものや、果物から抽出した香料を茶葉に吹きかけて香りを移します。
一般的に安価なフレーバーティーは人工的に香り付けされたものが多く、手軽に楽しみたいときにおすすめです。
一方で高価な紅茶や紅茶専門店では、天然素材・天然香料を使用したタイプが多いでしょう。
果物の香りを楽しむフレーバーティーは、乾燥させた果物や果物の皮を茶葉に混ぜて香りを移したり、果実から抽出した香料を茶葉に吹きかけて香りを楽しみます。
代表的なものとして、柑橘系のベルガモットを香り付けしたアールグレイがあります。
アールグレイは、茶葉の種類ではなくフレーバーティーのひとつです。そのため、メーカーやお店によって香りや味が異なるのでお気に入りを探すのもいいでしょう。
他にはアップルティーやピーチティー、マスカットティーなど、種類豊富に揃っています。
シナモンやクローブ、ジンジャーなどスパイスを使った紅茶もあります。代表的なのは複数のスパイスを使ったインド発祥のチャイティーです。
チャイティーはたくさんのスパイスとミルクや砂糖を加えたもので、使用する茶葉に決まりはありません。
お湯ではなくミルクで煮出すのでコクのある味わいが特徴です。スパイスは身体を温めたり消化を助けるなどの効果が期待できます。
疲れたときや寒い日はスパイス系フレーバーティーでホッと一息つくのもいいでしょう。チャイティー以外にシナモンティーやジンジャーティーなどもあります。
好きな紅茶に好みのスパイスを加えるだけで、簡単にアレンジできます。
花の香りをつけた紅茶は爽やかで華やかな雰囲気にさせてくれます。フラワーチップた花びらなどを茶葉に混ぜて香り付けしたものです。
代表的なものとして、ローズティーやジャスミンティーがあります。他にも桜や金木犀、ミント、カモミール、ラベンダーなどハーブ系も楽しめます。
紅茶を飲むだけでスイーツ感を味わえる、食品系の紅茶はダイエットしている人にもおすすめです。
食品系のフレーバーティーは、香料で香り付けしています。キャラメルティーやバニラティー、チョコレートティー、ハニーティーなど種類も多く、その日の気分で選んでみましょう。
ブレンドティーは、産地や収穫時期、茶園、品種が異なる茶葉を複数組み合わせた紅茶です。例えばダージリンの紅茶でも、収穫時期や茶園が違う茶葉を混ぜていればブレンドティーになります。
各家庭や紅茶専門店、メーカーなどによって独自の配合があり、茶葉の配合によって異なる味や香りが楽しめるのが特徴です。
【ブレンドティーの種類や特徴】
紅茶の種類 | 味わい | 風味 | ブレンド一例 | おすすめの飲み方 |
---|---|---|---|---|
イングリッシュ・ブレックファスト | 渋みが少なくほんのりとした甘みがある | 気品のある強い香り | アッサム、セイロン、キーモンまたはケニア茶 | ミルクティー |
アフタヌーンティー | マイルドな味わいでスッキリとした味わい、程よい渋み | 爽やかな香り | ダージリンやアッサムをベースにセイロンなど他の原産地の茶葉をブレンド | ストレートティー、ミルクティー |
ロイヤルブレンド | 濃厚でコクのある味わい、渋みが少ない | 甘さのある香り | ダージrンやアッサムセイロン | ストレートティー、ミルクティー |
イングリッシュ・ブレックファストは朝に飲む紅茶として知られ、18世紀以降イギリスの朝食では定番の紅茶となっています。
イギリスの各家庭では、オリジナルブレンドのイングリッシュ・ブレックファストも珍しくありません。
一般的にアッサムやセイロン、キーモンなどを混ぜ合わせています。アッサムをメインにしているため、強いコクと香りが特徴です。
特にミルクティーとの相性が抜群で、朝食時に飲むと身体を温めて集中力もアップします。
アフタヌーンティーは午後の休憩時間にぴったりの紅茶です。
イングリッシュ・ブレックファスト同様にイギリスで始まった習慣で、午後に紅茶やお菓子を食べながらおしゃべりを楽しむ時間として知られています。
ダージリンやアッサムをベースに、セイロンなど他の原産地の茶葉をブレンドしたものが多めです。軽めの味わいで、ストレートティー・ミルクティーどちらとも相性が良くなっています。
ブレンドティーのなかでも良く知られているのがロイヤルブレンドです。インドとスリランカの茶葉をブレンドしたものが多く、ダージリンやアッサム、セイロンブレンドが定番となっています。
濃厚でコクのある味わいに、甘さのある優雅な香りがリラックスタイムや特別な日の1杯としておすすめです。
渋みが少ないので、ストレートティーとミルクティーどちらにも合います。
紅茶はストレートティー・ミルクティー・アイスティーなどいろいろな飲み方があります。
茶葉によっておすすめの飲み方を紹介しましたが、決まりがあるわけではありません。
もちろんストレートティーがおすすめの茶葉をミルクティーで飲んでもいいですが、やはり紅茶の味わいや風味をしっかりと堪能するなら、美味しい紅茶を飲むための飲み方を知っておきましょう。
【紅茶の飲み方】
紅茶の飲み方 | おすすめの茶葉 | 特徴 |
---|---|---|
ストレートティー | ダージリン、キームン | 紅茶本来の味わいや風味を楽しめる |
ミルクティー | アッサム、ウバ、イングリッシュ・ブレックファスト | まろやかで濃厚な味わい、渋みを軽減する |
アイスティー | セイロン、アールグレイ | 爽快感のある味わい、香りが引き立つ、水出しにすれば渋みや苦味を抑えられる |
ストレートティーやミルクティーだけでなく、紅茶にはさまざまなアレンジ方法があります。少し気分を変えたいときにはレモンティー、暑い日やすっきりしたいときには炭酸水で割ったティーソーダがおすすめです。
他にもジャムや生姜を入れたり、生の果物を入れてオリジナルの自家製フルーティーにするのもいいでしょう。お酒で割ると、手軽に紅茶のカクテルを楽しむこともできます。
【紅茶のカクテル】
お酒の種類 | おすすめのお酒 | 特徴 |
---|---|---|
香りの強いお酒 | ウイスキー、ラム、ブランデー | 紅茶とお酒両方の香りが楽しめる |
香りの弱いお酒 | 焼酎、ウォッカ、ジン | 紅茶の味わいを損ねずお酒も楽しめる |
ここからは紅茶に関する質問を見ていきましょう。
紅茶にはいろいろな種類がありますが、人気の高い紅茶を紹介します。紅茶選びに迷ったときの参考にしてみてください。
紅茶はたまにしか飲まない、という人は上記で紹介した人気の紅茶はいかがでしょうか。また、いつも同じ銘柄しか飲まない人も、人気の定番紅茶を試してみるのもおすすめです。
紅茶には渋みや苦味が強いタイプがあるので苦手、という人も少なくありません。
飲みやすい種類はこちらです。
普段はコーヒー以外を嗜むけれどたまには紅茶を飲んでみようかな、という人は飲みやすい紅茶から始めるのもいいでしょう。
こちらで紹介した紅茶は、基本的に渋みやクセが少なく、あまり紅茶を飲まない人にも飲みやすくなっています。
アールグレイはフレーバーティー、ダージリンは茶葉そのもの、という違いがあります。
他にも香りや味わいも異なります。
【アールグレイとダージリンの違い】
種類 | 分類 | 香り | 味わい |
---|---|---|---|
アールグレイ | 複数の茶葉をブレンドしたフレーバーティー | 柑橘系のベルガモットの華やかな香り | すっきりとした味わい |
ダージリン | インド北東部ダージリン地方の茶葉 | フルーティーで爽快感のある、甘い香り | 芳醇な味わいと爽やかな渋み |
アールグレイとダージリンは、どちらも華やか香りを楽しめる紅茶です。
しかしアールグレイは複数の茶葉を組み合わせたベルガモットが香るフレーバーティーで、ダージリンは同じ茶園で栽培された単一の茶葉・シングルオリジンとなります。
ダージリンとアッサム、セイロンの違いは栽培している場所です。産地が異なれば味わいや風味も異なります。
【ダージリン・アッサム・セイロンの違い】
種類 | 産地 | 香り | 味わい |
---|---|---|---|
ダージリン | インド北東部・ダージリン地方 | フローラルかつフルーティーな香り | 芳醇な味わいと爽やかな渋み |
アッサム | インド北東部・アッサム平原 | 芳醇で甘い香り | 濃厚なコクと甘み |
セイロン | スリランカ | フルーティーな香り | ほんのりとした甘みと深みのある味わい |
ダージリン・アッサム・セイロンは栽培している産地や風味・味わいが異なります。この3種類は、紅茶初心者にも飲みやすい定番紅茶でもあります。
紅茶をシンプルに楽しめる3種ですがダージリンはすっきりと飲みやすく、アッサムはコクのある味わい、セイロンはバランスの良い紅茶です。
ダージリン・アッサム・セイロンを飲み比べて、その違いを楽しむのもいいでしょう。
ダージリンやキッシムは比較的アールグレイに似ています。アールグレイはブレンドする茶葉にダージリンを使うことも少なくありません。
キッシムは産地がインド北東部・キッシム州で、ダージリンと同じ地域・気候のためダージリンによく似ています。
紅茶には「銘柄」という言葉が使われることがありますが、紅茶の銘柄は一般的に茶葉の産地や商品の商標、いわゆる「ブランド名」です。例えばインドの有名な銘柄といえばダージリンやアッサムです。
ブレンドティーであればオレンジペコやアールグレイなど、メーカーの商品名としてつけられているものが挙げられます。
紅茶の等級・グレードは品質の良し悪しではなく、茶葉のサイズや形状を表しています。
【紅茶の等級・グレード】
等級 | 読み方 | 茶葉のサイズ | 特徴 |
---|---|---|---|
OP | オレンジペコー | 7-11mm | 細長く大型、芯芽を含む場合がある、しっかり蒸らすと香りが豊かになる |
P | ペコー | 7-11mm | 葉が太めでOPより短い |
BP | ブロークンペコー | 2-4mm | BOPより若干大きめの葉、中級品が多い |
BOP | ブロークンオレンジペコー | 2-4mm | 新芽を多く含む、蒸らし時間が短くても香味・色がしっかり出る |
BOPF | ブロークンオレンジペコーファニングス | 1-2mm | ティーバッグに良く使われている、ブレンドにも使われやすい、香味・色が出やすい |
F | ファニングス | 1-2mm | BOPFより若干小さめの葉 |
D | ダスト | 1mm以下 | 粉末状、葉のサイズが一番小さい、ホコリなどの意味ではない |
なぜ、紅茶の等級・グレードを分ける必要があるのか、それは紅茶の味を良くするためです。同じ茶園で収穫された茶葉でも製造過程で形状やサイズに違いが出ます。
サイズが異なればお湯を注いだときにリーフの開く速度にばらついてしまいます。そうなれば味にも影響が出るため、商品化するときはサイズを揃える必要があるのです。
紅茶の等級・グレードを知れば、茶葉の違いを理解してさらに紅茶を楽しめるようになるでしょう。
紅茶にはいろいろな種類があり、茶葉やブレンドの割合によって香味が異なります。ダージリンやアッサムなどの伝統的で長く愛されてきた紅茶から、フレーバーティーやブレンドティーなど、多彩な魅力に溢れています。
本記事のポイントは以下の通りです。
幅広い選択肢から自分好みの紅茶を見つける楽しみもあり、紅茶の種類を知ることで趣味を超えた新たな発見もあるでしょう。
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※掲載されている情報はカウネットが独自に制作しています。掲載内容や商品仕様に変動がある場合がありますので、最新の商品の詳細や価格については、カウネットサイト商品詳細ページよりご確認ください。