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代表的なボルトの種類一覧!名前や用途、特殊ボルトも紹介

ボルトは機械や構造物の組立・固定に欠かせない締結部品です。

機械・建築・インテリアなどさまざまな分野で使用されていますが、一口にボルトといっても、形状や用途によって無数の種類が存在します。

そこで本記事では、ボルトの種類や材質の違いを解説し、使用箇所に適した選定ポイントを紹介します。

ボルトの性能を引き出すうえで欠かせないナット・ワッシャーの役割や、ねじとの違いも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

ボルトとは?

ボルトとは機械部品や構造物を強固に締結するために用いられる外ネジ付きの金属製締結具です。

軸部にねじ山が切られており、一般的にナットと組み合わせて使用します。

振動や荷重変動があっても結合が緩みにくいことから、自動車や建築機械、橋梁、精密機器など幅広い分野で採用されています。

ボルトの頭部は六角形や丸形、低頭形などさまざまな形状があり、工具や作業性、意匠性によって使い分けられます。

ボルトの軸径や長さ、ねじピッチの組み合わせによって強度や締結力が変わるため、用途に適したサイズ選びが重要です。

ボルトとねじの違い

ボルトとねじは構造自体は似ているものの、形状・用途・取り付け方で区別が可能です。

ボルト ねじ
形状 頭部は工具で外側からつかむタイプが主流で、軸は比較的長い。 頭部はドライバーで中央を回すタイプが多く、軸は比較的短い。
用途・目的 高い締め付け力で部材を固定することが目的。橋梁・機械フレームなど繰り返し荷重が掛かる構造物で使用される。 部材に直接ねじ込んで軽固定するのが目的。軽量・薄板の締結や分解メンテナンス性を優先する場面に多い。
取り付け方 ナットと組み合わせて使用し、両側を締める。 部材に直接ねじ込んで片側のみを締結する。

ボルトはナットと組み合わせて使用し、貫通穴を介して締結する締結具です。

一方ねじは部材に直接ねじ込んで固定するタイプで、ボルトよりも荷重が軽いものに使用される場合が多いです。

設計・施工の現場では「ナットが必要か」「被締結材にめねじ加工があるか」といった視点で両者を使い分けられます。

ボルトと合わせて使用するナット・ワッシャーについて

ボルトの締結性能を最大限に引き出すためには、ナットとワッシャーが必要になります。ここではナットとワッシャーそれぞれの特徴を解説します。

ナット

ナットはボルトの軸を受け止めて固定する雌ねじ部品です。

六角形状の六角ナットが最も一般的ですが、フランジナット、ナイロンナット、Tナットなど様々な種類が存在します。

不適切なナットを選ぶと、焼き付き・腐食・緩み・破断といったトラブルにつながるため、現場の条件に合った仕様を選定することが重要です。

ワッシャー

ワッシャーは、ボルト頭部またはナット座面と被締結材との間に挟み、座面(ボルトやナットの接触面)圧を分散させたり緩みを抑制したりするための補助部品です。

座面陥没や塗膜はがれを防ぐ「平座金」や、振動による緩みを抑制する「ばね座金(スプリングワッシャー)」があり、使用環境に応じて最適なワッシャーを選ぶことが重要です。

現在は異種金属接触による電蝕を防ぐ絶縁ワッシャーや、ゴム系素材を用いた防水ワッシャーなど、環境特性に応じた特殊タイプも増えています。

ボルトの種類 - 代表的な8つを紹介

ボルトには形状や用途によって多種多様な種類が存在します。

ここでは特に使用頻度が高く、代表的な8つの種類を紹介します。

六角ボルト(六角頭ボルト)

六角ボルトは工業・建築・DIYなど幅広い用途で使用されるボルトです。

名前の通り頭部が六角形になっていることから、工具のかかりが良く、スパナやレンチで簡単に回せます。

高トルクで締め付けできることから、機械フレームや建築鋼構造、配管フランジなど、強度が求められる箇所に適しています。

強度区分や材質、表面処理のバリエーションも豊富で、耐食性やコストに合わせて選択が可能です。

六角穴付ボルト

六角穴付ボルトは、頭部の中央に六角形の穴が開いており、六角レンチで締め付けるタイプのボルトです。

頭部が小さいため、狭い場所や奥まった箇所でも使用しやすく、機械内部や精密機器の組み立てに使用されます。

また外見がすっきりしているため、デザイン性が求められる家具や工業製品にも採用されています。

蝶ボルト

蝶ボルトは頭部が蝶の羽のように両側に広がった形状になっており、工具を使わずに手で簡単に着脱できるボルトです。

仮止めや頻繁に脱着する部品の固定に便利で、機械のメンテナンスや仮設足場、展示会ブースの組み立てなどに使用されます。

手締めのため締結力が弱く、重い荷重がかかる箇所には不向きのボルトでもあります。

アイボルト

アイボルトは頭部がリング状になっており、ワイヤー・シャックル・フックを掛けて荷を吊る用途に用いられるボルトです。

クレーンや荷役作業、器具の固定、フェンスへのワイヤー張りなど、汎用性が高く、船舶関連など重量物の吊り上げなどのシーンでよく使用されます。

強度を重視する場面では高強度鋼が、腐食環境や屋外用途では耐食性に優れるステンレス鋼が用いられることが一般的です。

角根ボルト

角根ボルトは根元部分が角形に加工されたナット一体型の特殊ボルトです。

主に機械の外装パネルやフレーム構造、プレート締結などで利用され、簡易的に位置固定ができるのが特徴。

工具を使用することなくナット側のみを回して固定できるため、作業効率が上げられるようになります。

Uボルト

Uボルトは配管や丸棒などの円筒形部材を固定するために使用される、U字型をしたボルトです。

配管の支持金具や自動車のリーフスプリング固定、電柱・塔の脚部固定など、円筒形部材でもしっかりと締結できるのが特徴。

使用する際には形状が特殊なため、用途に合わせたサイズやピッチを選ぶことが重要です。

アンカーボルト

アンカーボルトはコンクリートや基礎部分に埋め込んで構造物を固定するためのボルトです。

建築・土木・プラント設備の基礎固定に欠かせないボルトであり、地震や風圧などで建物の構造躯体が基礎から外れることがないように、しっかり固定する役割を担います。

スタッドボルト

スタッドボルトは、両端がねじになっている棒状のボルトです。

頭部がないため、片側ねじ込んだまま外側のナットだけを取り外すことができ、狭い場所や大型機械のパーツ交換時に便利です。

主にエンジン部品や配管フランジの固定など、高い締結力が求められる場面や分解・組立を繰り返す箇所で使われます。

その他(特殊なボルトも紹介)

上記以外にも、用途や機能に特化した特殊ボルトが多数存在します。

たとえば、防振・絶縁性能を持つ樹脂製ヘッドの「絶縁ボルト」、防犯目的で一般工具では外せない「ピン付きトルクスボルト」、ワンタッチで着脱可能な「クイックリリースボルト」などがあります。

特殊ボルトは、規格・工具・施工手順が通常品と異なる場合が多いので、カタログスペックで強度や推奨トルク、環境適合を確認することが重要です。

ボルトの代表的な材質と特徴

ボルトに用いられる代表的な材質には「ステンレス」「鉄」「チタン・アルミ合金」があります。

ステンレス

ステンレスボルトはクロムを主成分とした合金鋼で、サビにくいのが特徴です。

耐食性が高いだけでなく、見た目が美しくてメンテナンスもしやすいことから、食品機械、医療機器、屋外機械構造部材など幅広い分野で使用されています。

特に海水や湿潤環境、化学薬品にさらされる現場で重宝されますが、コストが高く、高張力用途には向かない場合があります。

鉄製ボルトは炭素を主成分とする鋼から作られているボルトです。量産性に優れ、価格が安価なのが特徴です。

引張強度や耐荷重性能が高いため、住宅の構造金物から産業機械のフレームなど、汎用性が高く、コストパフォーマンスと強度を両立させたい場合におすすめの材質となっています。

ただし表面がむき出しになると錆びやすい特徴を持っており、メッキや塗装による防錆処理が必要になります。

チタン・アルミニウム

チタンとアルミニウムは軽量で耐食性に優れた材質です。

チタンは高い強度を持ち、ガルバニック腐食(異なる金属が接触して電気の流れが生じ、片方が腐食する現象)にも強いため、航空機や医療機器などの高耐食・軽量化が求められる分野で広く利用されています。

またアルミニウムはチタンよりもさらに軽量で加工性に優れているため、自動車のレーシングパーツや電子機器の筐体など、軽量化が重要な用途に使われます。

アルミは比較的安価ではあるものの、チタンは非常に高価であることから、用途に応じて使い分けが必要です。

主なボルトの締め付け工具

ここでは作業現場で頻繁に用いられる代表的な工具5種を取り上げ、それぞれの特徴や使用上のポイントを紹介します。

スパナ・レンチ類

レンチとスパナは、ボルトやナットを締めたり緩めたりする際に使用する工具です。

日本では、先端がU字型に開放しているものをスパナ、先端がリング状で閉じているものをレンチと呼ぶことが多いです。

スパナには、片口スパナや両口スパナ、薄口スパナなど様々な種類があり、仮締めや狭い場所での作業に便利です。

レンチはメガネレンチやトルクレンチ、モンキーレンチなどの種類があり、強い力を加えやすいため、本締めに向いています。

トルクレンチ

トルクレンチは、ボルトやねじなどを締め付ける際の力を測定する工具です。

ボルト・ナットには締結に適切なトルク値が規定されており、規定値で正しく締結するにはトルクレンチが欠かせません。

特に自動車エンジン部品、航空機部品、産業機械の組み立て現場では、定期点検時の再測定や記録が必要なことも多く、トルクレンチの使用が必要になります。

インパクトドライバー・電動レンチ

大量のボルトを短時間で締める現場では、インパクトドライバー・電動レンチがおすすめです。

インパクトドライバーは、電動で回転しながら強い衝撃を加えて、一気にボルトを締め付ける工具のことです。土木・建築現場や自動車整備などで広く使われています。

また、より高い締結力が必要なタイヤ交換や機械組み立ての場合、電動レンチが向いています。

ただし強い打撃が加わるため、ボルトを緩めすぎないよう注意が必要で、最終的な締め付けはトルクレンチで行うのが安全です。

ドライバー

ドライバーは、十字(プラス)や一字(マイナス)などスクリュー形状のネジの締め付る際に用いる工具です。

先端がネジの溝に合う形状に作られており、プラスドライバーやマイナスドライバーなどをネジの種類によって使い分けます。

小型の機械部品や電気機器のケース締結、家具の組み立てで使われることが多く、手動ドライバーのほかにも、電動の力でネジを回す「電動ドライバー」があります。

電動ドライバーを使うと効率が良いため、大量のネジを扱う作業や狭い場所での作業、力が弱い人におすすめです。

六角レンチ

六角レンチは、断面が六角形の形をしたL字形状の工具です。

六角穴付き止めねじ(イモネジ)の着脱に使われる工具で、自転車整備や家具組立、精密機器などの幅広い分野で使われています。

六角棒の6面全てがトルク伝達面になるため、小さな力でも確実に締め付けることができ、ねじ溝がつぶれて破損する心配もありません。

先端が丸いボールポイントレンチなら、斜め角度でも使えるため、スペースが限られた場所に有効です。

まとめ

この記事ではボルトの種類の解説を始め、代表的な締め付け工具をご紹介しました。

ポイントは以下の3つです。

  • ボルトとねじは、形状・用途・取り付け方で明確に区別できる。
  • ボルトは材質によって耐食性・強度・重量が異なるため、用途によって使い分けることが重要。
  • ボルトの締結力を左右する工具選びも肝心。使用シーンとボルト形状に応じて最適な工具を使い分ける。

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