除草剤を効果的に使うには、用途別の商品選びと使い方で差が出ます。
しかし、除草剤はいろいろなメーカーから多くの種類が発売されているため、選び方で悩む人も少なくありません。
除草剤選びでは雑草を早く枯らしたい場合には即効性のある液体を、雑草予防なら持続性のある粒状 といった目的別で決まります。
除草剤の効果を最大限に引き出すための、選び方のポイントをまとめました。
また、安全に使うための服装や使用上の注意点、使用できない場所などもチェックしましょう。
除草剤には粒剤、液剤、ハイブリッドの3種類がありますが、種類によって効き始める時期や効果が続く期間、土壌への影響に違いがあります。
選び方で迷う人は、まず各除草剤の特徴を把握しておくと良いでしょう。
【除草剤種類別効果一覧】
除草剤の種類 | メリット | デメリット | 効果発揮までの期間 | 持続性 | 土壌への
影響 |
価格目安 |
---|---|---|---|---|---|---|
粒剤 | 持続性がある、半年ほど効果が続く | 即効性がない、すでに生えている雑草には効果が薄い | 1-2週間 | 3-9ヶ月 | 成分が土壌に長く残る | 2,000円前後 |
液剤 | 即効性がある、雑草がすぐに枯れる | 持続性がない、雑草予防には効果が薄い | 数時間から数日 | 1-2ヶ月 | 成分が分解され、土壌に影響しない | 500-3,000円 |
ハイブリッド | 即効性と持続性がある、雑草がすぐに枯れて生やさないようにする | 価格が高い | 数日から1-2週間 | 6-9ヶ月 | 成分が土壌に長く残る | 500-4,000円 |
粒剤は除草剤の効果を半年ほど地中で維持し、雑草が育つことを防ぎます。
そのため即効性はないものの持続性が期待できます。
ただ、土壌内に薬剤が残るため雑草以外の植物も生えにくくなるので、今後除草剤散布場所に植物を植える予定がある場合は注意してください。
伸び切った雑草をすぐにでも枯らしたい場合には液剤がおすすめですが、あまり持続性がありません。
しかし土に落ちた薬剤成分はそのまま分解されるので、土壌への影響は少なくなっています。
ハイブリッドは粒剤と液剤の役割を両方兼ね備えた除草剤です。しかし、粒剤や液剤と比べると値段が高く、コストを抑えたい人には不向きです。
粒剤は除草成分が、長期間有効という持続性に特化しています。
除草剤が地中に残る期間は半年ほどと長く、一度使用すればしばらくの間雑草に悩まされることがないでしょう。
除草剤成分が種子や根に影響して生長を阻害するため、散布するとこれから生えてくる雑草を予防できます。
粒剤除草剤の効果をさらに詳しく見ていきましょう。
散布後は除草剤が地中に入り込み、根から吸収することで雑草生長を阻害します。さらに芽や種子にも効果があり、芽が出たばかりやこれから生えるものに有効です。
効果が出るまでに時間がかかり、早くても2-3日、除草剤の種類によっては1-2週間は観察する必要があります。
今ある雑草を速やかに処分したい、すでに生長してしまった雑草には不向きです。
粒剤除草剤は土に撒き、土壌に薬剤成分が染み込むことで効力を発揮するので、少し地面が湿っている方が良く効きます。
散布するタイミングは、雨上がりでしばらく雨が降らないときがベストです。晴れが続いている場合には、地面に湿る程度の水を撒いて使うようにしましょう。
即効性はないものの、粒剤除草剤は効果が半年ほど持続するメリットがあります。
除草剤を散布してから薬剤成分を土壌にとどまらせるため、雑草が生えないように予防することができます。
そのため粒剤除草剤は雑草がない状態を維持したい人におすすめです。
粒剤除草剤が有効なのは、植物を植える予定のない自宅の庭や雑草を生やしたくない駐車場、雑草処理がしにくい建物の隙間などになります。
発芽したばかりの雑草処理だけでなく、種子にも効果的なので雑草がこれから生えてくる場所に散布することで予防効果を得られます。
粒剤除草剤は広い場所や長期間雑草予防効果が欲しい場所がおすすめです。
【粒剤除草剤の効果】
粒剤除草剤の特徴 | 効果が半年ほど続く、雑草を生やさないようにできる |
---|---|
効果発揮までの時間 | 2-3日 |
持続性 | 3-6ヶ月 |
土壌への影響 | 薬剤成分が長期間持続して残る |
有効な散布場所 | 今後植物を植える予定のない自宅庭や駐車場など |
散布のタイミング | 雨上がり後の地面が湿ったとき、強風でない日 |
液体除草剤は茎葉処理型と呼ばれるタイプが多く、即効性があるのが特徴です。
そのまま散布するストレートタイプと希釈タイプがあります。
希釈タイプのものは大容量のため、散布場所の広さやコスパを考えて選びましょう。
散布してから数時間、その日のうちに効果が表れ、地面に落ちた薬剤は土に分解されるので土壌への影響が少なくなっています。
液体除草剤は茎や葉にかけることで生長を阻害するため、雑草をすぐに処分したいなら液体タイプが良いでしょう。
液体除草剤の効果をさらに詳しく見ていきましょう。
液体除草剤は散布してから効果が表れるまでの時間が短く、即効性があるのですぐにでも雑草を枯らしたいときにおすすめです。
薬剤成分の影響が数時間で出始め、早いときは翌日には効果が実感できます。
茎や葉から薬剤を吸収し、根にまわって効果を発揮するため、生長した雑草に対して有効です。
液体除草剤は、茎や葉から水分などを吸収しやすい午前中がベスト。さらに薬剤が流れないように晴れた日に散布するのがおすすめです。
雑草をすぐに枯らすメリットがある反面、持続的な効果は期待できないのがデメリットです。
しかし土に落ちた薬剤成分が土壌に残りにくいので、除草剤を散布したあとに植物を植える予定の場所には適しています。
現在生えている雑草をすぐに枯らしたい、その後に別の植物を植えたい人には液体除草剤がおすすめです。
散布後は土壌に残らないため根や種子には効果がありません。予防対策には液体よりも粒剤が適しています。
液体除草剤が有効なのは、今すでに雑草が生えている場所です。
自宅庭や玄関前などの雑草が気になるときに使う人が多いでしょう。
粒状が撒きにくいコンクリートの隙間や外壁ブロック周辺などの狭い場所に適しています。
液体除草剤を広範囲に散布する場合には専用の噴霧器があれば手間がかかりません。
【液体除草剤の効果】
液体除草剤の特徴 | 雑草を早く枯らす、成長した雑草にも効果的 |
---|---|
効果発揮までの時間 | 数時間 |
持続性 | 1-2ヶ月、持続性のないタイプもある |
土壌への影響 | 土に落ちた薬剤成分は不活性化してほとんど残らない |
有効な散布場所 | 自宅庭やコンクリートの隙間、外壁ブロック周辺、今後植物を植える予定の場所 |
散布のタイミング | 午前中、晴れた日 |
ハイブリッド型は粒剤の持続性と液体除草剤の即効性を併せ持つタイプの除草剤です。
茎葉吸収と同時に、土に落ちた薬剤が根や種子からも吸収する効果があります。
伸びた雑草をなんとかしたい、草刈りが面倒、雑草を生えにくくしたい場合にはハイブリッド型が良いでしょう。
しかし粒剤除草剤や液体除草剤よりも価格が高めなので、コストがかかります。ハイブリッド型除草剤の効果は以下の通りです。
ハイブリッド型除草剤の効果をさらに詳しく見ていきましょう。
ハイブリッド型は液体タイプが多く、液体除草剤同様の効果が期待できます。
茎や葉から薬剤を吸収し、散布後数時間で効果が表れて早ければ翌日には枯れはじめます。
液体タイプであれば晴れた日の午前中に、粒剤タイプは雨上がり後の晴れた日で風の弱いときに散布するようにしてください。
薬剤効果が茎や葉、根、種子に効くため、即効性だけでなく持続性もあります。
半年以上効果が持続し、薬剤成分が土壌内に残るため雑草予防の効果も期待できます。
液体除草剤の即効性と粒剤除草剤の持続性、両方の良い面を併せ持つハイブリッド型は雑草を早く枯らしたい、雑草を生やしたくない人におすすめです。
ハイブリッドは伸びてしまった草や、これから雑草を予防したい場所に効果があります。
別荘や空き家になってしまった実家、墓地など、たびたび訪れることができない場所の雑草処理に良いでしょう。
コストがかかっても、雑草処理と雑草予防を一度に終わらせたいような場所にはハイブリッド型がおすすめです。
【ハイブリッド型除草剤の効果】
ハイブリッド型除草剤の特徴 | 即効性と持続性がある、雑草を早く枯らして雑草予防もできる |
---|---|
効果発揮までの時間 | 数時間から2-3日 |
持続性 | 3-9ヶ月 |
土壌への影響 | 薬剤成分が長期間持続して残る |
有効な散布場所 | 別荘や墓地、遠方に実家などあまり訪れない場所 |
散布のタイミング | 粒剤は雨上がり後の晴れた日で風の弱い日、液体は晴れた日の午前中 |
雑草処理に効果的な除草剤ですが、散布するには薬剤の取り扱いや周りの環境への影響、散布後のケアなど、使い方には注意が必要です。
使い方を間違えると、他の植物やペットなどに悪影響を与える場合もあります。 散布場所や散布方法によってはご近所に迷惑がかかることもあるので、扱いには注意してください。
除草剤を撒く前には、パッケージやラベルに記載されている取扱説明書や注意事項をしっかりと確認します。
除草剤の注意書きでは以下のことが記されています。
【薬剤に適した雑草や場所】
除草剤は効果のある雑草の種類が異なります。
多年草イネ科の雑草を枯らしたいのに、一年生雑草に効果がある除草剤の使用方法では、散布範囲などが違うので効果が半減する可能性もあります。
また、畑や田んぼなどに使用できる農地用除草剤とそれ以外の場所に使える非農地用除草剤があり、除草剤には農地用・非農地用どちらかが必ず記載されています。
【薬剤効果】
薬剤効果は除草剤の種類によって違いがあり、効果発揮から持続時間なども記載されています。
液体除草剤は数時間後に効果が表れ、持続性はありません。粒剤除草剤は数日後に効果が表れ、半年以上効果が持続することを確認してください。
また、散布に適した天候などもチェックしましょう。
【薬害について】
除草剤はあくまで農薬であり、使用する際にはいろいろな注意が必要です。
取扱説明書や注意事項には、他の除草剤と一緒に使った場合の注意点や、予測できる現象、どういった場合に使用を中止するかなどが記されています。
【使用上の注意】
除草剤を散布する際の服装なども記載されているので、使用前にはしっかりと確認しましょう。
マスクやゴーグルをする、肌の露出を避ける、風向き、窓を閉めるなどの安全対策は要チェックです。
散布方法だけでなく、除草剤を撒き終わった空ボトルの処分方法も確認してください。
また、目に入った場合や肌に付着したときの対処法が書かれているので、万が一の場合に備えてしっかり読んでおきましょう。
希釈タイプの場合は適切な濃度が書かれているので、希釈倍率や使用量をしっかりと守りましょう。
除草剤はどこにでも使える、というわけではなく撒いては行けない場所があることを知ってください。
【急斜面】
急斜面の場所に粒剤除草剤を撒くと、転がって期待する効果が得られなくなってしまうので撒かないようにしましょう。
また、急斜面は雑草が根を張ることで大雨のときに土が流れ出ることを防ぐこともあります。
そのため急斜面で除草剤を使い、雑草を枯らしてしまうことは土が流出することにも繋がります。
【河川や田地、井戸のある場所】
除草剤は農薬であり、近くに河川や田地、井戸がある場所に散布する場合は注意が必要です。
薬剤成分が河川に流れてしまうと生態系を破壊する可能性もあります。
除草剤に記載されている注意書きには2m以上距離をあけて使用する、など書かれているので確認してください。
【樹木のある場所】
近くに樹木がある場所も注意が必要です。
樹木の根は想像以上に広がっている可能性もあり、特に粒剤除草剤は根から薬剤成分を吸収するため、散布場所によっては樹木にまで影響する可能性もあります。
安全に除草剤を使うためには、使用中だけでなく散布後にも注意が必要です。
散布後の注意点はこちら。
除草剤を使うときはなるべく露出の少ない服装で行うことが望ましいです。
衣服から出た部分の手や足、顔は散布後に除草剤が付着しているかもしれないのでしっかりと石けんを使って洗いましょう。
また、使用した服や靴、噴霧器などの器具も使用後に洗浄してください。
開封して余った除草剤はしっかりと封されていることを確認して、安全な場所で管理しましょう。
除草剤の種類や効果などを確認してもどんな除草剤を選べばいいのか迷ったら、こちらのおすすめを参考にしてください。
除草剤の選び方を更に詳しく紹介している記事もあるので、そちらもチェックしてみましょう。
伸びた雑草や根が強い雑草にも良く効き、効果が数ヶ月続くと好評なので気になったらぜひチェックしてみてください!
おすすめ度 | タイプ | 内容量 | 天然成分 |
---|---|---|---|
★★★★★ | 粒剤 | 3kg | × |
おすすめ度 | タイプ | 撒き方タイプ | 内容量 | 天然成分 |
---|---|---|---|---|
★★★★☆ | 液剤 | ストレート | 800g | × |
おすすめ度 | タイプ | 撒き方タイプ | 内容量 | 天然成分 |
---|---|---|---|---|
★★★★★ | 液剤 | ストレート | 2L | × |
おすすめ度 | タイプ | 撒き方タイプ | 内容量 | 天然成分 |
---|---|---|---|---|
★★★★★ | 液剤 | ストレート | 2L | ○ |
除草剤を散布するときに、あったら良い便利グッズを紹介します。
除草剤を使用する場合、肌への付着などを防ぐために、できるだけ露出の少ない服装にしましょう。
【除草剤散布時の服装】
他にも首にタオルを巻くことで薬剤付着を防ぐだけでなく、汗をかいたときの対策にもなります。
除草剤を正しく使う、散布時期や注意点をまとめた記事もあるのでチェックしてみましょう。
除草剤を広範囲に散布する場合には散布用機械があると便利です。
散布用機械には液体タイプ専用の「噴霧器」と粒剤タイプ専用の「散粒機」があります。
【噴霧器】
液体除草剤を広範囲かつ短時間で散布できるもので、手動式や電池式、充電式、電気式、エンジン式の5種類があります。
さらに肩掛け式や背負式、キャリー式、据置式などの4タイプに分かれています。
散布する範囲や作業する環境、コスパに合わせて選びましょう。
種類 | 動力 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
手動式 | 人力 | 容量が少なめ、狭い範囲やピンポイント噴射におすすめ | 低コスト、どこでも使える | 手動なので疲れる、長時間作業には不向き |
電池式 | 電池 | 小型のものが多く、狭い範囲におすすめ | 手動よりも楽、どこでも使える | 電池が必要、連続使用の場合電池を多く消耗する |
充電式 | 充電 | バッテリーで稼働するタイプで連続使用OK | 手動よりも楽、稼働時間が短い | 電池式よりも経済的、電池や燃料がいらない |
電気式 | 電気・コンセント | 家庭用コンセントで稼働 | 長時間稼働にも対応できる | 作業範囲が限定される |
エンジン式 | エンジン | ハイパワーで主に農家や田畑など本格的な農業ようにおすすめ、広範囲に使用 | 作業性抜群、広範囲の散布も短時間で可能 | エンジンのメンテナンスが必要、燃料が必要 |
【散粒機】
粒剤除草剤を散布するときに使うのが散粒機です。
手動式と電動式があり、手動式ではハンドルを回すタイプやそのまま直接撒くハンディタイプがあります。
電動式は一定量を均一に散布してくれますが、コストが1万-4万円と高価なので、一般家庭ではあまり使いません。
手動式のハンドルタイプは回転速度によって撒く量が異なり、直接散布するタイプは粒剤除草剤が入った容器をそのまま傾けて使います。
種類 | 動力 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
手動式・ハンドルタイプ | 手動 | 容量幅が広い、小型は5,000円ほど | ランニングコストがかからない、メンテ不要 | 回転速度によって散布量が異なる |
手動式・ハンディタイプ | 手動 | 容量が小さい、片手で使える | 使い方が簡単、小規模な範囲に使いやすい | 均一に散布しにくい |
電動式 | 電池やエンジンなど | 一定量を均一に散布できる、大容量 | 手動よりも楽、広範囲に散布できる | メンテナンスが必要、導入コストやランニングコストが高い |
除草剤は即効性のある液剤除草剤や持続性のある粒剤除草剤、即効性と持続性があるハイブリッド型の3種類があります。
除草剤はすでに生えている雑草を早く枯らしたいのか、雑草予防をするのかによって選び方が違うので注意してください。
ポイントは以下の3つです。
また、除草剤を使うときは、使用してはいけない場所やマスク・ゴーグルをして露出の少ない服装など、適した服装があるのでしっかりと確認しましょう。
なお、除草剤を購入するのであれば、カウネットの通販がおすすめです。
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土曜、日曜、祝日のお届けにも対応しているので、お急ぎのお客様でも安心してご利用いただけます。
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※掲載されている情報はカウネットが独自に制作しています。掲載内容や商品仕様に変動がある場合がありますので、最新の商品の詳細や価格については、カウネットサイト商品詳細ページよりご確認ください。