書類を郵送する際、封筒によく記載される「〇〇在中」。見積書や履歴書をはじめ、さまざまな書類の郵送時に記載されていることから、ビジネスやプライベートを問わず、目にする機会も多いでしょう。
しかし、ビジネスでは一定のマナーが求められるため、以下のような点が気になる方もいるはずです。
封筒の在中の書き方でよくある悩み・疑問
上記のような疑問をお持ちの方に向けて、本記事では在中を記載する意味や正しい書き方、記載する際のポイントなどを解説します。
イメージがしやすいように、書類を郵送するときの封筒の書き方や郵送時の注意点も紹介しているので、在中記載の封筒で書類を郵送する際にぜひ参考にしてください。
在中と書くのは、封筒の中身を相手に知らせて、適切に扱ってもらうためです。受け取る側は業務効率化を図れ、郵送する側としては紛失や適切な人物に書類を届けやすくなります。
また、ビジネスマナーとしての側面もあり、印象の悪化を防ぐのに効果的です。反対に重要な書類であるにもかかわらず、在中が記載されていないと印象の悪化を招く可能性があるので注意しましょう。
封筒に在中と書くときは、失礼のないようにするのが大切です。「縦書きか横書きか」をはじめ、いくつかのルールがあるので確認していきましょう。
在中の記載に関して明確なルールがあるわけではありませんが、縦書きのときは左下、横書きの場合には右下に記載するのが一般的です。在中の前には「履歴書 在中」のように、入っているものを記載します。
以下は、よく記載される在中をまとめたものです。
よく記載される在中
複数の書類をまとめて送るときには、「応募書類一式 在中」のように記載するケースもあります。
在中は、ほかの文字と区別するため、分かりやすいように四角で囲むのが基本です。フリーハンドで記述するときれいに囲めないため、定規を活用しましょう。
定規で囲むのが面倒と感じるときには、「履歴書在中」「請求書在中」などの在中スタンプを利用するのがおすすめです。
在中を記載する場合、目立つように赤色を用いるのが一般的です。住所や宛先は黒、在中は赤と色分けすることで、相手が一目見ただけで分かるようになります。
ただし、見積書や請求書の場合には、青色が使用される傾向です。これは、赤色が赤字を連想させることから、あまり望ましくないと考えられていることが理由とされます。
在中は、かならず書類を入れる前に記載しましょう。書類を入れたあとに記載すると、文字がずれたり、筆圧で中の書類に跡が残ったりする可能性があるためです。
また、インクがにじんでしまった場合には、中の書類に付着してしまい、書類作成からやり直さなければならなくなります。
在中をはじめ、封筒への記載事項の間違いに気づいたときは、新たな封筒を使って書き直すのがマナーです。修正ペンやテープを使用するのは、印象の悪化を招く恐れがあるため避けましょう。
郵送する書類は、基本的に重要なものが多いはずです。修正ペンによる訂正は手軽な反面、重要な書類を送る局面においては、不誠実な印象を与えてしまう可能性があります。
文字は、記入時の状況や記載者の人柄を表すものです。慎重に記載することで、丁寧さも伝わりやすくなり、ビジネスでもプラスにはたらく可能性があります。
書類を封筒で提出する際、表面には以下の事項を記載します。
【封筒の表面に記載すること】
郵便番号と住所 | 縦書きであれば右上、横書きの場合には企業名の上に記載。都道府県から記述するのが基本。 |
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宛先(企業名) | 封筒の中央部分に、正式名称を記載する。 |
在中 | 縦書きのときは左下、横書きの場合には右下に記載。内容物を冒頭に記載する。 |
住所は同じ県であっても、都道府県から記載するのが基本です。また、企業名に関しては、略さずに正式名称を記載します。
【企業名の書き方】
OK例 | NG例 |
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記載方法は、縦書きでも横書きでも問題はありません。ただ、社名がアルファベットの場合は、読みやすいように横書きがよく用いられます。
郵便番号や住所、企業名の記載が済んだら、適切な位置に在中を記載しましょう。
書類を郵送する場合、封筒の裏面には以下の事項を記載します。
【封筒の裏面に記載すること】
差出人の住所 | 返送書類がある場合もあるため、マンション名や部屋番号まで、自身の住所を正確に記載する |
---|---|
差出人名 | 住所の横に少し大きめに記載する |
封字 | 閉じ口の部分に「〆」または「封」を記載する |
封筒の裏面に記載するのは、差出人に関する事項です。住所の部分は表面と同じく、都道府県から記載します。
また、封筒の開口部には、「〆」「封」といった封字を記載しておくとより丁寧です。封字を記載することで、その封筒が開封済みかどうか一目でわかるようになります。
なお、「×」は封字ではありません。「×」は開封されたことを意味する記号であり、誤解を招く可能性があるため、「〆」「封」のいずれかを用いましょう。
封筒の提出時に在中を記載するときは、以下のポイントをおさえておきましょう。
封筒の提出時に在中を記載するときのポイント
封筒の記述には、油性ペンを用いるのがベターです。油性インクは消えにくく、相手に届くまで美しい状態を保てるので、好印象を与えやすくなります。
ただし、油性ペンはにじむ可能性がある点に注意が必要です。
商品によって使用感が異なるため、封筒に使う前に別の紙で試してから使いましょう。また、にじみにくいタイプを選んで使用するのもおすすめです。
カウネットでは、油性ペンも豊富にライナップしています。お探しの際は、ぜひ一度ご覧ください。
【カウネットおすすめ油性ペン】
ゼブラ 油性マーカー マッキー極細 | 寺西化学工業 油性マーカー マジックインキ 極細 | カウネット オリジナル 油性マーカー | |
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商品 |
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線幅 | 細字1-1.3mm、極細0.5mm | 0.7mm | 1.0-1.2mm |
仕様 | ツインタイプ | 速乾性 | 記載なし |
封筒に相手先を記載するときは、敬称に注意しましょう。
【使用シーン別の敬称】
敬称 | 使用シーン | 例 |
---|---|---|
御中 | 企業をはじめとする「組織」に対して使用するもの。 | 株式会社 ABC 御中 |
様 | 個人と企業どちらにも使え、一般的に広く利用される敬称。 | 株式会社 ABC
人事担当 〇〇 様 |
殿 | 従来、役職者に宛てる際に使用されていた敬称。目下の相手に使用するものと解釈されることもあるため、適切か判断がつかないときは使用しないほうが無難。 | 株式会社 ABC
営業部 部長 〇〇 殿 |
誤解されることもありますが、「御中」と「様」は併用しない点に注意が必要です。企業の担当宛てに送るときは、例のように担当者のあとに様のみを付ける形で記載します。
書類を郵送する際は、可能であれば、相手に郵送したことをメールや電話で報告しましょう。報告連絡はマナーとされるケースもあり、実施することで丁寧な印象を与えられます。
とくに重要な書類や確認に急を要する書類を郵送する場合は、トラブルのリスクを抑えるために、報告連絡をしておくのがおすすめです。書類が紛失したり、対応が期限に間に合わなかったりするのを防ぎやすくなります。
在中の記載には、スタンプを活用するのも選択肢です。現在ではバリエーションも豊富になっており、スタンプであれば手軽にきれいな在中を記載できます。
なかでも「請求書在中」や「納品書在中」など、使用頻度が高いと予想されるものはスタンプの活用が便利です。発送先が多い場合でも、効率よく郵送準備を進められます。
なお、シールタイプの商品も存在しますが、はげる可能性がある点に注意が必要です。スタンプタイプはインクで印字するので、はげる心配がなく、相手へ確実に伝えられます。
書類の郵送時は、封筒選びも重要なポイントです。封筒選びでは、以下の2点に気を付けましょう。
封筒選びのポイント
ビジネスシーンにおいて、重要書類は折り曲げるのが望ましくないとされています。きれいな状態を保つためにも、折らずに入れられるサイズを選びましょう。
また、中身が透ける封筒の使用は望ましくありません。機密情報漏えいやプライバシー保護の問題が生じるため、中身が見えないタイプを選びましょう。
なお、カウネットには書類の郵送でおすすめの封筒があるので、封筒選びで困ったらぜひ検討してください。
【カウネットおすすめの封筒】
カウネット オリジナル クラフト封筒 | キングコーポレション クラフト封筒 | キングコーポレション 大型マチ付き封筒 | |
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サイズ |
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ここでは「〇〇在中」と書く手間を省きたい方に向けて、おすすめの在中スタンプ3選をまとめました。
おすすめポイント
インキ内蔵型の便利なスタンプです。キャップレスタイプなので取り外す手間がなく、片手でさくさく印字できます。
インキには耐水性・耐光性に優れた顔料系インキを採用しており、使い終わるまでハッキリと印影することが可能です。インキの残量を本体の窓から確認できるので、交換時期も一目でわかります。
【シヤチハタ X2ビジネス キャップレスB型のスペック】
寸法 | 13mm×42mm |
---|---|
仕様 | キャップレスタイプ |
種類 | 109商品 |
おすすめポイント
インクが印面に浸透するタイプのスタンプです。スタンプ台を使わずに捺印でき、軽く押すだけで鮮明に印字できます。
耐水性の特殊インクが使用されており、捺印後に濡れたとしても、にじんだり消えたりする心配がありません。
また、連結可能な透明ケースが同封されているので、使わないときもまとめて収納できて便利です。デスク上に置いて置く場合でも、倒れる心配がないため、書類が汚れずに済みます。
【サンビー クイックスタンパー Mタイプのスペック】
寸法 | 13mm×42mm |
---|---|
仕様 | キャップタイプ |
種類 | 8商品 |
おすすめポイント
ラインナップの豊富さが魅力のスタンプです。各種の在中から簡易書留、処理済みなどの社内の伝達事項まで、さまざまな種類があります。
また、インクが印面に浸透するタイプなので、軽く押すだけできれいに印字でき、ポンポンと効率よく擦印することが可能です。
インクには耐水性に優れた油性染料系インキを使用しており、水に濡れてもにじみにくい仕様になっています。専用インクの補充で繰り返し使用できるので、長く使えます。
【新朝日コーポレション ポンスタンパー事務用印 A型のスペック】
寸法 | 11mm×40mm |
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仕様 | キャップタイプ |
種類 | 40商品 |
在中記載の封筒を送る際は、以下の注意点をおさえておきましょう。
書類を郵送するときは、できるだけクリアファイルを活用しましょう。郵送中の雨や汚れから書類を守ることができ、きれいな状態で相手へ届けられます。
また、クリアファイルの活用は、複数の書類を送る際、分かりやすいように整理する目的からも有効です。送付状から適切な順番に並べて封入することで、相手がスムーズに内容を確認できます。
書類を郵送するときは、郵送方法に注意しましょう。書類には「信書」として扱われるものがあり、該当する書類をメール便や宅配便で郵送すると、各種の法律に抵触する恐れがあります。
信書に該当する書類としては、見積書や契約書などです(※1)。特定信書便事業の許可を受けていない業者に、信書の郵送を依頼する法律に抵触する可能性があります。
郵便局は信書の取り扱いが認められているので、該当する書類は普通郵便で送るのがおすすめです。
参照:(※1)総務省|報道資料 信書便許可 1信書便とは
在中は、封筒を手渡しするときでも記載しましょう。
在中には相手への配慮という側面があり、記載しておくことで相手が中身を把握しやすくなります。重要書類が封入されている場合にもすぐに把握できるので、紛失の防止にも役立つでしょう。
手渡しの場合、住所の記載は不要とされることがありますが、自身の住所と氏名は記載しておくのがおすすめです。
担当者があとで見返したときに何の書類か一目でわかるため、管理がしやすくなり、好印象を与えられる可能性があります。
中身を知られたくない場合には、親展を使用しましょう。親展には、「宛名の人物に開封してほしい」という意味合いがあり、書類の重要性や開封の必要性を伝える効果に期待できます。
たとえば退職時には、保険証や担当業務に関する書類などの返却が必要ですが、やむを得ず郵送や別の方を経由して担当者に返却するケースもあるでしょう。
しかし、こういった書類は他者に知られると悪用のリスクがあります。親展と記載しておけば他者に知られることなく、担当者にこちらの意図を伝えられるでしょう。
書類を郵送する際、かならず確認しておきたいのが郵送費用です。郵送費用が不足した場合、こちらに返ってきたり、相手が不足分を支払ったりすることになり、先方に迷惑がかかります。
郵送費用の不足は、主に費用の確認ミスによって発生しがちな事案です。信頼性が低いと判断される恐れがあり、採用や今後の取引にマイナスな影響を及ぼす可能性があります。
郵送費用の不足を防ぐためには、郵便局に直接持ち込むのがおすすめです。郵便局の窓口では到着日の目安も教えてくれるので、期限の定めがあるときでも期限切れのリスクを減らせるでしょう。
この記事では、封筒に在中を記載するときの書き方について解説しました。在中は、相手に内容を教える役割を担うものです。
ポイントは以下の3つです。
なお、封筒を購入するのであれば、カウネットの通販がおすすめです。
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封筒をお求めの方は、ぜひカウネットをご活用ください。
※掲載されている情報はカウネットが独自に制作しています。掲載内容や商品仕様に変動がある場合がありますので、最新の商品の詳細や価格については、カウネットサイト商品詳細ページよりご確認ください。