会社宛の封筒を正しく書くことは、ビジネスコミュニケーションを円滑に進めるうえで重要です。誤った書き方をしてしまうと、「無知な人」「マナーのない人」とマイナスな印象を与えかねません。とはいえ、会社宛の封筒に馴染みがないと、書き方に迷ってしまいますよね。
そこで本記事では、会社宛の封筒の正しい書き方について解説します。表面と裏面の書き方や、敬称の使い分けなどを紹介しているので、書き方に困ったときの参考にしてくださいね。
会社宛の封筒は何でも良いわけではなく、色やサイズなど、ビジネスシーンに適した様式があります。
会社宛の封筒を選ぶときのポイントは、「サイズ」「色」「厚み」の3つです。
【会社宛の封筒の選び方】
サイズ | 書類を折らずに入れられるサイズを選ぶ。 角2封筒ならA4用紙を折らずに入れられるため、特別な理由がなければ角2封筒を選ぶのが良い。 |
色 | 封筒の色は白色が良い。白色の封筒はフォーマルな印象があり、清潔感をイメージさせるため、ビジネスシーンに適している。 |
厚み | しっかりとした厚みのある封筒を選ぶ。 紙が薄く透ける封筒だと機密性の問題が生じるため、中身を確実に隠すために適切な厚さと質の封筒を選ぶ必要がある。 |
会社宛の封筒は、「白色の透けない角2封筒」を選びましょう。
封筒の表面には、宛先の住所を右端から記載していきます。
郵便番号 | 郵便番号の記入欄がない封筒では、枠や〒マークの記入は不要。 宛先の郵便番号を、数字とハイフンだけで記載する。 |
住所 | 郵便番号欄から1文字分程度下げたところから書き出す。 同一の県からの送付でも、都道府県を省略せずに、ビル名やフロア数まで正確に書く。 |
会社名 | 住所の左隣に記入する。 (株)や(有)の略称を使用せずに「株式会社」「有限会社」と正確に書く。 会社名がアルファベットの場合も、1文字ずつ縦に書く。 |
外脇付け(添え字) | 封筒の左下に、目立つように赤色のインクで「親展」「重要」「至急」「在中」と書く。インクの色は青や黒でも問題はない。 また、あらかじめ添え字が印刷された封筒を使用しても良い。 |
切手 | 封筒表面の左上に切手を貼る。 |
郵便の料金は重さによって異なるので、封筒の重さを量ったうえで切手を用意しましょう。
封筒の裏面には、送り主の住所と氏名を記入します。中央に記載するのがマナーですが、近年は左側に書く方法も増えています。
【会社宛の封筒の書き方(裏面)】
郵便番号 | 住所の上に算用数字で書く。 枠がない場合、〒マークは書かずに、数字とハイフンだけを記載する。 |
住所 | 都道府県から始めて、マンション名や部屋番号まで具体的な住所を書く。 |
氏名 | 受取側が差出人を特定しやすいように、住所の左横にやや大きめに記載する。 |
投函の日付 | 郵送する場合は投函日を左上に記載する。 履歴書と封筒を一緒に送る場合は、履歴書と同じ日付を書く。 封筒を持参する場合は持参日を書く。 |
封字 | のり付けした部分に「〆」もしくは「封」と封締めと書く。 必要に応じて、左上に投函の日を漢数字で記載する。 |
住所の書き方は、表面の書き方と共通です。住所の左隣には会社名・部署名を記載し、さらに左隣に差出人の名前を書きます。
A4サイズの封筒の書き方は、通常の封筒の書き方と変わりません。
ただし、封筒のサイズが大きい分、文字のバランスが崩れやすいのが難点です。文字が小さすぎたり大きすぎたりしないように注意しながら書きましょう。
なお、A4封筒の裏書きでは、投函の日付を右上に書くのがマナーです。通常の封筒では投函の日付を左上に書くため、A4封筒を用いる場合は間違えないようにしましょう。
会社宛の封筒は縦書きが基本ですが、職務経歴書を送る場合や相手が親しい人の場合は、横書きでも問題ありません。
書き方は縦書きの封筒と同様です。ただし、横書きでは切手を封筒の右上に貼ります。縦書き封筒と切手を貼る場所が異なるため注意が必要です。
封筒に使う宛名の敬称には、さまざまな種類があります。
間違った使い方をしないように、正しい宛名の敬称を覚えておきましょう。
「御中」は企業や部署などの組織や団体宛に使う敬称です。
【御中の使用例】
「御中」と「様」は併用せずに、どちらか一方のみを使用します。