配管同士を密着させるときに欠かせないシールテープ。
シールテープはただ巻けば良いというものではなく、間違った巻き方をすると流体漏れや異物混入の原因にもなります。
そこで本記事ではシールテープの特徴と正しい巻き方を解説します。
おすすめのシールテープも紹介しているので、あなたの希望に合ったものを見つけてくださいね。
シールテープとは、配管のつなぎ目となるネジの隙間を埋めるために使用するテープのことです。
配管のつなぎ目はネジ山のようになっており、ただ接続するだけでは隙間ができてしまいます。
ほんの少しの隙間であっても、液体や気体は配管の外に漏れ出る可能性があります。
そのため、接合部にシールテープを貼り付けて隙間を埋め、液体や気体の漏れを防ぐ必要があるのです。
シールテープは防水性と気密性が高いため、水道管や油圧の配管のつなぎ目に巻くことで、接合部のオイル漏れや水漏れを防げます。
他のテープとも比べて耐水性と耐候性に優れており、屋外や水まわりでの使用も可能なことから、水道修理などの業者が住宅設備の修理をする際に利用することが多いです。
ホームセンターや通販サイトなどで気軽に購入できるアイテムなので、DIYなどの作業時に用いられることもあります。
シールテープには正しい巻き方があります。
液体や気体はわずかな隙間でも漏れるため、適当に巻くのではなく、巻き方のコツを把握しておく必要があります。
配管の接続トラブルが生じた際に迅速に対応できるように、ここでシールテープの巻く方向と回数をしっかり確認しておきましょう。
シールテープを巻く位置は、ネジ先端から2つ目のネジ山です。(ネジの先端から1つ目のネジ山は、そのまま残しておきます。)
先端から巻いてしまうと、配管内の目詰まりや水漏れ、異物混入などの原因となります。なお、逆にシールテープが先端からはみ出すようにして巻くのもよくありません。
ガス配管などでトラブルが起こると大変危険なので、必ずネジ山を1つ残して巻きつけましょう。
また、巻きつける箇所に汚れが付いていると、シールテープとの間に隙間が生じやすくなります。汚れをタオルなどできれいに拭き取ってから巻くようにしましょう。
シールテープの巻き位置を確認したら、ネジの先端を正面として時計回りに8-13回ほど巻いていきます。
この際、緩みが出ないように引っ張りながら巻いていくのがポイントです。巻き終わったら、親指と人差し指でシールテープをネジ溝に馴染ませます。
爪で馴染ませるとシールテープが破れる場合があるので、指で圧を与えながら馴染ませましょう。
なお、配管や機械のネジはまれに左ネジが存在します。右ネジは時計回りに巻くのが正しい方法ですが、左ネジの場合は反時計回りに巻く必要があります。
シールテープはネジの締め付け回転と同じ方向に巻く必要があるため、仕様書や目視などでネジの回転方向を確認したうえで作業を開始しましょう。
シールテープの巻き方を間違えると、水漏れやオイル漏れが発生することもあります。
トラブルを防ぐために、ここでシールテープを巻くときの注意点をしっかり確認しておきましょう。
ネジの回転方向に対してシールテープを反時計回りに巻くと、水漏れの原因になります。
左ネジの場合は反時計回りに巻くのが正しい方法ですが、配管の接続部分は右ネジが多いため、時計回りに巻く必要があります。
間違った方向に巻くと配管を接続するときに外れてしまうこともあるため、方向を間違えたら必ず最初からやり直しましょう。
また、シールテープを馴染ませた後の蛇口を取り付けるときの回転方向にも注意が必要です。
蛇口を時計方向に回しながら取り付けるのが正しいやり方となっているものの、一度でも逆時計回りに戻した場合は、シールテープの巻き直しからやり直す必要があります。
シールテープを巻く回数は、ネジのサイズとシールテープの薄さに応じて調節しましょう。
理想としては、巻きあがりの厚みが0.1mm程度になるように仕上げるのがベストです。なお、巻く回数が8-13回の間であれば、ほとんどのケースで対応できます。
シールテープを巻く回数は少なくてもダメですが、多すぎるのも良くありません。
巻きすぎると厚みが出て、蛇口を取り付けられなくなります。ネジのサイズや仕上がり具合を見ながら、適切な回数を巻きましょう。
シールテープは0.1-1mmまでさまざまな厚さがあり、厚みのあるものは巻く回数も少なくするなど調整が必要です。