結婚式や御霊前などの冠婚葬祭やビジネスシーンなどで封筒に連名を書くことがあります。
その際、どのような書き順で書けば良いのか、迷うことがあるのではないでしょうか?
受け取る人に失礼のないよう、基本的なマナーと書き方を把握しておくことは非常に大事です。
この記事では、正しい封筒の連名の書き方を各シーン毎に解説します。
宛名だけでなく基本的な封筒の書き方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
宛名の連名の書き方は、縦書きと横書きで多少異なります。
どちらの場合も、連名を封筒の真ん中に配置するように書くのがマナーです。
ここでは、基本的な宛名の連名の書き方を、横書きと縦書き時それぞれ解説します。
宛名を連名にして書く場合は、目上の人から順番に右端から左に向かって氏名を書きます。
夫婦連名の場合は、夫の氏名を書き、夫の名前の左に妻の名前のみを記入します。
連名を書くときは、氏名を書く位置を隣の人に合わせましょう。
なお、連名が5人以上になると見た目がゴチャゴチャした印象になるので、可能であれば「ご家族様」「ご一同様」で一括りにまとめます。
横書きの場合も、縦書きと同様に、目上の人から順番に上から下に向けて氏名を書いていきます。
夫婦連名や家族連名の場合は、夫の名前の下に妻や子どもの名前を書きましょう。
縦書きと同様に、連名が5人以上になると住所などを書くスペースが狭くなるため、「ご家族様」などとまとめると見た目がスッキリします。
宛名の連名の書き方は、どのようなシーンで使用するかによって異なります。
ここでは、冠婚葬祭やビジネスシーンなど、各シーン別に宛名の連名の書き方を紹介します。
ビジネスシーンでは、苗字を省略して連名を書くことは失礼に当たります。
そのため、苗字が同じ場合でもそれぞれの名前をしっかりと記載しましょう。
また、連名で宛名を書く場合は、必ず役職の高い人物の名前から先に書きましょう。
不祝儀袋の「御霊前」で連名を記入できるのは3人までであり、連名の人数によって書き方が異なります。
【御霊前の連名の書き方】
2人の場合 | 中央に氏名を並べて記入する。夫婦の場合、姓は省略する。 |
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3人の場合 | 目上の人から順に右から名前を書く。 1人目を中央に書く、または2人目の名前が中央にくるように書く、いずれの書き方でも問題ない。 |
4人以上の場合 | 代表者の氏名を中央に書き、左側に「外一同」と書き添える。 |
4人以上の連名で香典を贈る場合は、別紙(白無地紙)に香典を包んだ人の氏名を記入して同封しましょう。
お花代とは、故人にお供えする供花の代金のことです。
お通夜やお葬式に参列する際に、不祝儀袋または無地の白封筒に包んで渡すのが一般的です。
お花代を複数人で渡す場合は、表書きに連名を記入します。
【お花代の連名の書き方】
個人 | 最も年齢や役職が高い人から順に右端から氏名を記入する。 |
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法人 | 会社名を記入し、左側に「〇〇課(部)一同」などと書く。 |
送り主が法人の場合、個人の氏名と各人が包むお花代の金額を別紙に記入して中に入れましょう。
厄除け・初穂料・お布施などののし袋に連名を記入する場合の書き方は、御霊前と似ています。
【厄除け・初穂料・お布施などの連名の書き方】
夫婦の場合 | 中央に夫の名前を書き、左側に妻の名前を書く。妻の苗字は省略可能。妻と夫は逆でも問題ない。 |
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3人の場合 | 中央に代表者の氏名を書き、その左に連名者の氏名を書く。 |
4人以上の場合 | 中央に代表者の氏名を書き、左側に「他一同」と書き添える。 |
夫婦で結婚式に招待された場合は、ご祝儀袋の表書きの中央に姓を書き、その下に夫と妻の名前をバランス良く配置しましょう。
子どもと一緒に出席する場合は、中央に代表者の氏名を書き、その左側に子どもが最後になるように家族の名前を順に記載します。
なお、連名の表記は3名までとし、4名以上の場合は代表者の氏名の左横に「外 家族一同」と添え書きましょう。
ただし、夫婦のどちらかが欠席する場合は、連名を記載するのは避けてください。
書留などで送る場合を除き、ご祝儀袋には式に出席する人の氏名を記すのがマナーです。
欠席する人の氏名は書かないように注意しましょう。
お見舞金を渡すときの連名の書き方は、人数や関係性によって異なります。
【お見舞金の連名の書き方】
夫婦連名で記入 | 夫の氏名を記入し、左隣に妻の名前だけを書き入れる。 |
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会社の社員一同で記入(3名まで) | 目上の人から順番に右端から左に向かって氏名を書く。 |
会社の社員一同で記入(4名以上) | 代表者の氏名のみ書き入れ、代表者の左隣に小さく「外一同」と記入する。 |
連名者が4名以上になる場合は、別紙に氏名をまとめて記入し、お見舞金を入れる際に同封しましょう。
連名の書き方だけでなく、封筒の基本的な書き方やマナーはビジネスシーンで欠かせない知識です。
相手に失礼がないように、ここで基本ルールをしっかり確認しておきましょう。